ジョブスの伝記も発売されたことなので、しばらく利用していなかったKindle3で原書を読んでみようかとふと考えた。ただ、Kindle3のデフォルト辞書は、英英辞書なので、日本人の私にはちょっと使いづらい。ということで、英和辞書を入れることにした。このエントリーはその顛末について。
ここでは、英辞郎第4版の辞書をもとにKindle3用英和辞書を作成した。この英和辞書の作成方法もいくつか方法があるようだが、今回は、mobipocketと英辞郎 for Kindle(4) | What I wanna talk ABOUTで紹介されているEijiro117.csv2html.pl(最新版はv3)を利用して作成した。
というのは、この方法だと、動詞の過去形、複数形、現在進行形などでもちゃんと対応して辞書を表示してくれるから。他の方法だと、Cameのような過去形は認識してくれないらしい。
今回利用したPerlスクリプトであるEijiro117.csv2html.plは、そのファイル名の通り英辞郎第5版(ver117)のデータを想定して作成されたようだが、手元の英辞郎第4版(ver112)のデータでも問題なく変換できた。
では、その辞書の作り方は以下の通り。
Kindle3向け英和辞書の作り方
windowsにインストールした英辞郎第4版から、英和辞書をCSV形式で取り出す。ファイル名は、eijiro112.csvとしておく。
Eijiro117.csv2html-v3.plを利用して、英和辞書の元データとなるejr112-WIK-2.htmlを生成する。引数で文字コードを指定する必要があるのだが、ver112の文字コードはUTF-16LEなので、そのように指定した。
% perl Eijiro117.csv2html-v3.pl eijiro112.csv ejr112-WIK:2 UTF-16LE > ejr112-WIK-2.html
英和辞書にするには、PRCファイルというファイル形式に変換する必要があるらしい。その変換には、Mobipocket eBook Creatorを利用するので、WinXPにCreatorモードでインストール。
Mobipocket eBook Creatorを利用した辞書の作成方法は、Kindleで英辞郎を使おう | My Life Timesに詳しい手順が書いてあった。
MobiPocketを起動します。 メニューからPersonal Dictionary/Glossary を選択します。 Publication Nameは自分の辞書名なので好きな名前で良いです。 Add Fileから先ほど作成したchujiro.htmlを選択すると、画面上にはchujiroが取り込まれていることがわかると思います。 あとは以下の通り設定します。 Book setting から、Input languageをEnglish、Output languageをJapaneseにします。 MetadataでMain subjectをDictionariesとします。 MetadataでeBook Titleが辞書名です。 MetadataでAuthorは作者となります。 ここまで設定すれば、あとはBuildです。
Buildすると、PRCファイルが生成される。このPRCファイルがKindle3にインストールできる英和辞書のファイルとなる。
英和辞書をKindleのメイン辞書となるように設定を変更する。
早速出来上がった辞書を登録します。まずはUSBにて接続してDocumentsフォルダにPRCを保存します。 Home→Menu→Settings→Menu→Change Primary Dictionary から辞書を選択します。
となる。このMenuというのは、Menuという項目があるのではなく、Menuボタンを押す意味だということをお忘れなく。
ということで、これで英和辞書が利用できるようになりました。Kindleが非常に便利になった。さて、ジョブスの自伝を買いますか。